この記事について
この記事は案件でも広告記事でもありません。アフィリエイトリンクも入れていません。2026年7月28日の地震で、私自身が外出先で被災したときの記録です。
今回の地震で亡くなられた方に、心よりお悔やみを申し上げます。また、いま避難所や断水の中で過ごされている方に、お見舞い申し上げます。
私の家は幸い、電気も水道もガスも止まりませんでした。ですのでこの記事は「比較的軽く済んだ側の記録」です。もっと大変な思いをされている方がたくさんいることを承知のうえで、それでも「これは先に伝えておきたかった」と思ったことを書き残します。
防災グッズは揃えていました。でも「家にいる前提」でした
非常用持ち出し袋、玄関に置いてました。
水も、保存のきく食料も、買ってありました。
でも、地震が起きたとき——私は家にいませんでした。
外出先にいたのです。
そのとき初めて気づきました。
私の備えは全部、「家にいるときに地震が来る」という前提で作られていた、ということ。
同じように感じている方は、たぶん少なくないと思います。
防災の記事はたくさんありますが、
「持ち出し袋の中身」の話が中心で、
「そのとき自分がどこにいるか」の話はあまり見かけません。
この記事でいちばんお伝えしたいのは、
物の話ではなく、「時間帯ごとに、どう動くか決めておく」という話です。
16時27分、私は家にいませんでした(当日の記録)
その日は、夕方まで家を離れていました。
いつもと変わらない、平日の夕方でした。
16時35分ごろ|家族と連絡が取れない
揺れが収まってすぐ、家族に連絡しようとしますが
つながりません。
いちばん心配だったのは、娘のことでした。
(10年前、娘は国外にいて「2016年熊本地震」を経験していません。)
すぐ携帯のLINE電話をしましたが繋がりません。
娘は、私がいた場所から歩いて行ける距離で働いていて、
その日は一人で仕事をしていました。
一人であの揺れ。
パニックになっているに違いないと思い、
いてもたってもいられず
私はその場を離れて、娘のもとへ向かうことにしました。
17時ごろ|徒歩20分で娘のもとへ
歩いて20分ほどで、娘のところに着きました。
無事でした。
余震に注意しながら、
散らかったものを一緒に片付けて、
駆けつけた人と入れ替わる形で、
私達は「車」で帰宅することにしました。
帰り道|車がまったく動かない
ここからが長いです。
道路は完全なカオス的な渋滞で1キロ進むのに30分。
途中でコンビニに寄ろうとしましたが、
駐車場も店内も人で溢れていて、
結局この日、私は何も買えていません。
19時ごろ|ガソリンスタンドに並べない
渋滞の中で次の心配は
「ガソリンを入れておかないと」と考えました。
自宅から少し外れたスタンドまで行きましたが、
並ぶ列に入ることすらできない状態でした。
そして、お恥ずかしい話ですが、
そのころには二人してトイレが限界でした。
給油は諦めて、まず家に帰ることにしました。
20時30分ごろ|給油完了

家で食事とトイレを済ませ、
改めて、少し離れた大きめのスタンドへ。
今度はすんなり入れて、満タンにできました。
同じ夜でも、時間と場所を変えるだけで、
結果がまるで違いました。
その日、街で見た光景

バスや市電、JRは次々に運休となり、
歩いて帰る人が、たくさんいました。
これが帰宅難民…
35度を超える暑い日の徒歩での移動は、
不安しかなかったと思います。
実際に役に立った物
1. サブバッグ(折りたためる布のバッグ)
これがいちばんでした。
急に歩いて移動することになったとき、
荷物を片手で持てる状態にできたのが大きかったです。
両手が空いているかどうかは、
歩くとき・階段を降りるとき・何かにつかまるときに、想像以上に違います。
ふだんのカバンに、たたんだサブバッグを一枚。
それだけです。
2. ガソリン
これは「持ち物」ではなく「習慣」の話です。
残り半分になったら入れる。
この習慣があるかないかで、
あの夜の選択肢がまったく変わりました。
私は当日、結果的に満タンにできましたが、
それは運が良かっただけです。
翌日以降、スタンドの行列はもっと長くなりました。
3. 飲み水
家に置いていた飲み水。
私の家は断水しなかったので
「なくても大丈夫だったもの」に
分類することもできますが、
あの日コンビニで何も買えなかった経験からすると、
「買いに行けない」という状況が普通に起きるということです。
家にあるかどうかが、「安心」のすべてでした。
(番外)シェアサイクル
私自身は使っていません。
でも街を見ていて、
徒歩に比べたらシェアサイクル(チャリチャリなど)はかなり有効だと感じました。
渋滞の横を自転車が進んでいくのを見ました。
ただし台数に限りがあります。
「あてにする」ものではなく、
「あれば助かる」くらいに考えておくのがよさそうです。
使わずに済んだけれど、これからも続ける備え
お風呂の残し湯
我が家では、今回は使いませんでした。
自宅の水道が止まらなかったからです。
これは「要らなかった」という意味ではまったくありません。
今回の地震では、いまも約2万6,000戸で断水が続いています(2026年8月15日時点)。
ピーク時の約9万戸からは減りましたが、県内すべてで解消するのは8月末になる見込みです。
断水した地域の方にとって、
お風呂の残し湯は——トイレを流す水として——もっとも役に立っている備えです。
我が家が使わずに済んだのは、
備えが不要だったからではなく、
たまたま水道が止まらなかったからです。運です。
だから私は、これからもお風呂に水を張り続けます。
次も同じように運がいいとは限らないからです。
外にいたときと、家に帰ってから
同じ日の出来事なのに、外と家とで、まったく違いました。
| 外にいたとき | 自宅 | |
|---|---|---|
| トイレ | これが一番困りました(帰宅するまで我慢) | 問題なし |
| 飲み物・食べ物 | 買えませんでした(コンビニは人で溢れて断念) | 家にあった水に助けられた |
| 電気・水道・ガス | — | 止まりませんでした |
自宅はライフラインが何も止まりませんでした。
それなのに、外にいる数時間は、トイレにも飲み物にも困りました。
つまり、「自分の家が無事かどうか」と「いま自分がいる場所が無事かどうか」は、別の話です。
私はあの日、渋滞の中でトイレに困りました。
外出先では、そもそも立ち寄れる場所があるとは限りません。
建物が無事でも、断水すればトイレは使えなくなります。
これは事前にまったく想像していませんでした。
家族と、近所のこと
自宅では、夫と、高齢の義父母が無事でした。
周りの住宅にも、目立った破損はありませんでした。
ただ、
その「無事」を確認できるまでに時間がかかったことが、
いちばんこたえました。
連絡がつかない数十分は、とても長いです。
いちばん伝えたいこと:時間帯で、行動を決めておく
物の準備の話は、たくさんの記事があります。
私が今回いちばん強く思ったのは、こちらでした。
「自分がどこにいるときに地震が来るか」で、やるべきことは全然違う。
だから、時間帯ごとに、あらかじめ決めておくのがいいと思います。
以下は、私が今回のことをふまえて作ったものです。
ご自身の状況に合わせて書き換えて使ってみてください。
① 職場や学校にいるとき
- 家族の誰と、どの順番で連絡を取るか決めておく
- 電話がつながらない前提で、連絡手段を決めておく(災害用伝言板・SNS・メッセージアプリなど、複数)
- 職場から自宅まで、歩いたら何分かかるか一度調べておく
- たたんだ大きめサブバッグを一枚、いつものカバンに入れておく
- 建物が無事でも、断水すればトイレは使えなくなると知っておく
② 通勤中・帰宅の途中のとき
- 車なら、ガソリンは半分で給油する習慣にしておく
- 電車・バスが止まった場合の徒歩ルートを一度歩いておく
- 歩きやすい靴を、置いておける場所に置いておく
- 「無理に帰らない」という選択肢も持っておく(動かない道で何時間も過ごすより安全な場合があります)
③ 夜・寝ているとき
- 枕元に、靴(またはスリッパ)と懐中電灯
- 眼鏡を決まった場所に置く
- 停電しても手が届く場所に、明かりをひとつ
④ 外出中・買い物中のとき
- 財布に少しの現金(停電するとカードや電子マネーが使えないことがあります)
- スマホの充電を、出かける前に確認する習慣
- 家族に「どこに行くか」を伝えてから出る
⑤ 時間帯に関係なく、家でやっておくこと
- 飲み水を買っておく(買いに行ける状態が続くとは限りません)
- 保存のきく食料を少し多めに
- お風呂に水を張っておく(私は使いませんでしたが、断水した地域では最重要でした)
大事なお断り
- これは私ひとりの体験です。
同じ地震でも、地域・建物・家族構成によって状況はまったく違います。
私の家はライフラインが止まりませんでしたが、止まった地域のほうがはるかに大変です。 - 「これさえあれば安心」というものはありません。
この記事のチェックリストも、完璧なものではありません。 - 備えの内容は、お住まいの自治体が出している情報がいちばん確実です。
必ずそちらもご確認ください。 - 余震はまだ続いています。今後の見通しは気象庁の発表をご確認ください。
【公式情報】
- 気象庁(地震情報・余震の見通し)
- 総務省消防庁(防災マニュアル)
- 内閣府 防災情報のページ
- お住まいの市町村のホームページ(給水所の場所・避難所・ハザードマップ)
今日できる、小さな一歩
大きな買い物をしなくても、今日できることがあります。
- いつものカバンに、たたんだサブバッグを一枚入れる(これだけで、いざというとき両手が空きます)
- ガソリンを半分で入れる、と決める(次の給油から始められます)
- 家族と「連絡がつかなかったらどうするか」を一度だけ話しておく(5分で済みます)
私はこの3つを、
あの日より前にやっておけばよかったと思いました。
もし今、水や食料が足りていないという方は、備えの記事を読むより先に、お住まいの市町村のホームページで給水所の場所をご確認ください。そちらが先です。
ならば….どうか、みなさまが無事でありますように。

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