在宅避難の備蓄リスト|水・食料・トイレは何日分?震度7を体験してわかった必要量

台所の木の棚に並んだ備え。水のペットボトル、缶詰やレトルト食品、カセットコンロ、ポータブル蓄電池 健康・生活

この記事について

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なお本記事は案件ではなく、筆者が2026年7月28日の地震で実際に被災した経験をもとに書いています。

「うちは大丈夫だった」——でも、それは運でした

2026年7月28日の地震で、
私の家は電気も水道もガスも止まりませんでした。

だから正直に言うと、備えていた水も、
お風呂の残し湯も、使わずに済みました。

でも——
同じ県内では、11市町・約10万8,000戸が断水しました。
すべて解消したのは、地震から1か月後の8月28日です。
ひと月のあいだ、水が出なかったということです。

猛暑の中、
「飲み水も足りない」「汗だくでも体が洗えない」
という声が上がっていました。

私が使わずに済んだのは、
備えが要らなかったからではなく、
たまたま私の家が止まらなかったからです。
道路一本違えば、逆だったかもしれません。

だからこの記事では、
家で数日間を過ごすための備蓄——
「在宅避難」の備えをまとめます。

避難所へ行かず、
自宅で過ごすことになった場合の話です。
実は、こちらのほうが出番が多いかもしれません。

※持ち歩くもの・避難時に持ち出すものは、
地震の防災グッズ、最低限そろえる10のものにまとめています。


備蓄の目標は「最低3日分、できれば1週間分」

国や自治体が示している目安も、この日数です。

大きな災害では、
道路が寸断されて物資が届くまでに時間がかかります。
そして——
お店が開いていても、買えないことがあります。

あの日、私はコンビニに寄ろうとしましたが、
駐車場も店内も人で溢れていて、諦めました。
結局その日、何も買えていません。

「買いに行けない」という状況は、普通に起きます。
家にあるかどうかが、すべてでした。


水は1人1日3リットル|家族別の必要量

飲み水だけでなく、調理に使う水も含めた量です。

人数1日分3日分1週間分
1人3リットル9リットル21リットル
2人6リットル18リットル42リットル
3人9リットル27リットル63リットル
4人12リットル36リットル84リットル

4人家族で1週間分となると84リットル。
かなりの量ですが、一度に買う必要はありません。
買い物のたびに1本ずつ足していけば、
数か月で揃います。

  • 500mlのペットボトル:持ち運びやすく、外出先用にも
  • 2リットルのボトル:家での保管向き

直射日光と高温を避けて保管し、古いものから使ってください。

飲み水とは別に「生活用水」も要ります

トイレを流す、手を洗う、体を拭く——
これらに使う水は、飲み水とは別に必要です。

いちばん簡単なのが、お風呂に水を張っておくこと。
前夜の残り湯をそのままで、お金もかかりません。

私は今回使いませんでしたが、
断水した地域ではもっとも役に立った備えでした。
だから私は、これからも意識して溜めます。
次も同じように運がいいとは限らないので。

ポリタンクや給水袋も、給水所へ水をもらいに行くときに必要になります。


非常食は「食べ慣れたもの」を選ぶ

長期保存できるかだけで選ぶと、
いざというとき食べられません。
普段から食べているものを、
少し多めに買うのがいちばん続きます。

  • そのまま食べられる缶詰、クラッカー
  • 水やお湯で戻せるアルファ化米、フリーズドライ
  • レトルトのおかゆ、カレー、スープ
  • 乾麺、シリアル、栄養補助食品
  • 甘いお菓子やゼリー飲料(気持ちが落ち着きます)
  • 乳幼児用・高齢者用・アレルギー対応の食品

ローリングストックなら、無理なく続きます

普段の買い物で少し多めに買い、
食べた分だけ買い足す。
これだけで、期限切れで捨てることがなくなります。

「防災用の特別な食品を買って、押し入れにしまって、数年後に期限切れ」——これがいちばんもったいないパターンです。


携帯トイレは1人1日5回が目安

最低3日分、
つまり1人15回分は用意しておきたいところです。
4人家族なら60回分になります。

「多すぎる」と感じるかもしれませんが、
足りなくて困るものの筆頭がこれです。

食べ物は少しなら我慢できますが、
トイレは我慢できません。

一緒に用意しておくもの:

  • 防臭袋(これがあるかないかで、生活の質が変わります)
  • ゴミ袋
  • 使い捨て手袋
  • トイレットペーパー(多めに)
  • 新聞紙(10日分)

⚠️ 大事な注意
地震のあとは、家に見た目の被害がなくても、
下水管が壊れている可能性があります。
無理に水を流すと、汚水が逆流したり、
階下に漏れたりすることがあります。
建物や自治体の安全確認が済むまでは、
水洗トイレの使用を控えてください。

防臭袋がセットになっているタイプが便利です。
使用済みの袋をそのまま置いておくことになるので、においを抑えられるかどうかで、家の中の過ごしやすさが変わります
凝固剤と防臭袋が最初から組み合わせてあるものなら、買い足しを考えなくて済みます。

数だけは、多めに。
1人1日5回・最低3日分で15回分です。足りなくて困るものの筆頭なので、ここはケチらないほうがいいと思います。

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携帯トイレは、2つ考えておくと安心です

持ち出すなら、小さくて軽い袋タイプ(先ほどの「ぽけっトイレ」)。
家で使うなら、座って用が足せる、便座つきの折りたたみタイプがあります。

高齢のご家族がいるお宅では、座れるタイプのほうが負担が少ないと思います。我が家にも義父母がいるので、この視点は大事にしたいところです。

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停電・ガス停止への備え

カセットコンロがあると、できることが増えます

お湯が沸かせるだけで、レトルトが温められ、
アルファ化米が戻せ、温かい飲み物が飲めます。

ガスボンベは、
使用期限と保管場所(熱源や直射日光を避ける)を
確認してください。
換気のできない場所での使用は避けましょう。

明かりは「一人一つ」が理想

  • 懐中電灯:移動用
  • ヘッドライト:両手を使いたいとき(作業や、子どもの手を引くとき)
  • ランタン:食事や着替えなど、広い範囲を照らすとき

懐中電灯は一点しか照らせません。
部屋全体を照らせるランタンが1つあると、
生活のしやすさがまるで違います。

乾電池は本体から抜いて保管すると、
液漏れを防げます。

ラジオは「複数の電源に対応するもの」を

乾電池・手回し・USB充電の
いずれにも対応した製品なら、
長い停電にも対応できます。

災害時は、SNSに未確認の情報が流れます。
自治体の公式サイト、防災メール、ラジオ——
確かな情報源を、家族で決めておいてください。

モバイルバッテリーは「人数分」で考える

容量だけでなく、家族の人数と端末の数で選びます。
複数のポートがあるタイプか、
大容量のものが便利です。

ケーブルは端末ごとに用意し、
普段から充電しておくこと。
これが意外と忘れられがちです。
長く保管する場合は、膨らんでいないか安全確認してください。

水を節約できる生活用品

  • ラップ(お皿にかぶせれば、洗わずに済みます)
  • 紙皿・割り箸・使い捨てカトラリー
  • ゴミ袋(用途が本当に多いです)

(番外)ポータブル電源という選択肢

ここは、正直に書いておきます。
我が家は停電しませんでした。だからこれは「私が使って良かったもの」ではありません。

それでも書いておきたいのは、今回の地震で3万戸を超える停電が起きたからです。
しかも真夏でした。冷蔵庫が止まる、扇風機が回せない——そのつらさは想像がつきます。

ただ、数万円から十数万円と、決して安い買い物ではありません。
無理にそろえるものではなく、余裕ができたときの選択肢として見ていただければと思います。
まずは水・食料・トイレ・ライトが先です。

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断水中の衛生対策と、暑さ・寒さへの備え

水が使えないときの衛生用品

断水すると、手洗い・洗顔・歯磨き・入浴が
難しくなります。

  • 使い捨てマスク、アルコール消毒液
  • ウェットティッシュ、除菌シート、体拭きシート
  • 歯磨きシート、液体歯磨き
  • ドライシャンプー
  • タオル(拭く・止血・防寒と、用途が広いです)
  • ビニール手袋、ゴミ袋、防臭袋
  • 使い捨ての下着

暑さ対策を忘れないでください

防災の記事は「防寒」の話が中心ですが、
私が経験したのは真夏の地震でした。

あの日、バスは次々に運休して、
歩いて帰る人がたくさんいました。
35度を超える暑さの中を歩く——
想像するだけで、不安しかなかったと思います。

夏に備えるなら:

  • 飲料水を多めに
  • 経口補水液や塩分タブレット
  • 冷却シート、うちわ
  • 汗拭きシート
  • 帽子、日傘

断水すると汗も流せません。
実際、避難所では「汗を洗い流せない」
という声が上がっていました。

冬なら、上着・帽子・手袋・靴下・使い捨てカイロ。
アルミブランケットは軽くてかさばらないので、
季節を問わず備えておくと安心です。

救急用品

ばんそうこう、ガーゼ、包帯、
消毒用品、テープ、はさみ。

ただし——
大きなけがや、体調が悪いときは、自己判断で処置を続けないでください。
救護所や医療機関にご相談ください。

生理用品、紙おむつ、尿取りパッド、おしり拭きは、
必要な方にとって生活を支えるものです。
他の人から借りるのが難しいものなので、
必ずご自身で用意してください。


家族の状況に合わせた備え

必要なものは、家族構成で大きく変わります。

一人暮らしの方

  • 誰も助けに来られない前提で、自分の分は自分で
  • 安否を知らせる相手を、あらかじめ決めておく
  • 量は少なくて済むので、質を上げる(携帯トイレ、ライトは良いものを)

小さなお子さんがいるご家庭

  • 粉ミルク、液体ミルク、離乳食
  • おむつ、おしり拭き
  • 抱っこひも(両手が空きます)
  • お子さんが安心できるもの(おもちゃ、絵本)
  • 名前と連絡先を書いたものを、持たせる

高齢のご家族がいるご家庭

我が家にも、高齢の義父母がいます。

  • 常用薬とお薬手帳(いちばん大事です)
  • 入れ歯の洗浄剤、補聴器の電池
  • 杖、歩行器
  • 食べやすい、やわらかい食品
  • 大人用おむつ、尿取りパッド

そして——
避難を誰が支えるかを、家族で決めておいてください。

ペットと暮らしているご家庭

我が家にも犬がいます。

  • フード(食べ慣れたもの)と水
  • リード、キャリーケース
  • ペットシーツ、トイレ用品
  • 常用薬
  • ワクチン証明、飼い主の連絡先、写真
  • 避難所がペットを受け入れるか、事前に自治体へ確認

どこに置くか——分散させるのがコツ

備蓄は、一か所に集めないでください。

押し入れの奥や高い棚にしまうと、
家具が倒れて取り出せなくなることがあります。
家の一部が使えなくなる可能性もあります。

  • 備蓄:階や部屋を分けて分散
  • 寝室の枕元:ライト、厚手の靴、軍手(夜に地震が来たら、床にガラスが散っています)
  • 玄関の近く:持ち出し袋。ただし玄関がふさがることもあるので、別の出口の近くにもライトと靴を
  • 車の中:水、保存食、ブランケット、ライト、簡易トイレ(夏の車内は高温になるので、定期的な入れ替えを)

そして置き場所を、家族全員が知っていること。
これが意外と抜けます。


半年に一度、見直してください

買って終わり、にしないための習慣です。

  • 飲料水と非常食の賞味期限
  • 携帯トイレと衛生用品の数
  • ライトとラジオが動くか(実際に点けてみる)
  • モバイルバッテリーが充電できるか
  • 常備薬の期限と残量
  • 衣類が今のサイズに合うか(お子さんは特に)
  • 家族の連絡先と集合場所

カレンダーに登録しておくと忘れません。
季節の変わり目に合わせると、ちょうどいいと思います。


大事なお断り

  • これは私ひとりの体験をもとにした記事です。
    地域・建物・家族構成によって、必要な備えはまったく違います。
  • 「これさえあれば安心」というものはありません。
    この記事のリストも、完璧ではありません。
  • 備えの内容は、お住まいの自治体が出している情報がいちばん確実です。
    必ずそちらもご確認ください。
  • 商品の価格・仕様・在庫は変わります。
    購入前に公式ページでご確認ください。

【公式情報】


まとめ|家の備えは、今日1本の水から

在宅避難の備蓄で、押さえておきたい数字は3つだけです。

項目目安
飲料水1人1日3リットル(最低3日分、できれば1週間)
携帯トイレ1人1日5回(最低3日分=15回分)
非常食最低3日分(食べ慣れたものを少し多めに)

高い専用品を一度にそろえる必要はありません。
普段使うものを少し多めに買う——
それだけでも、立派な備えになります。

そして、お金をかけずに今日できることが1つ。
お風呂に水を張っておく。
断水した地域で、いちばん役に立った備えです。

持ち歩くもの・持ち出すものについては、地震の防災グッズ、最低限そろえる10のものにまとめています。
あの日、外にいた私の記録は外出先で被災したときの記録にあります。

ならば….どうか、みなさまが無事でありますように。

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