この記事について
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なお本記事は案件ではなく、筆者が2026年7月28日の地震で実際に被災した経験をもとに書いています。良かったものも、役に立たなかったものも、正直に書きました。
防災グッズ、多すぎて選べないと思っていませんか
「防災セット 39点」「防災リュック 50点入り」——
検索した瞬間に、手が止まりますよね。
何が本当に要るのか分からない。
全部そろえたら高い。置き場所もない。
そうしているうちに…..
地震は襲います。
私は愕然としました。
いえ、正確に言うと、私は
非常用持ち出し袋を買い、玄関に置いて、
それで安心していました。
でも2026年7月28日、震度7の地震が起きたとき——
その袋は、私の役に立ちませんでした。
私は家にいなかったからです。
(そのときの記録は、こちらの記事に書いています)
防災グッズは3つに分けると選びやすい
| 分け方 | いつ使うか | どこに置くか |
|---|---|---|
| ① いつも持っておくもの | 外出先で被災したとき | 通勤カバン・車 |
| ② 持ち出すもの | 家から避難するとき | 玄関・寝室 |
| ③ 備蓄しておくもの | 家で数日過ごすとき | 家の中に分散 |
多くの防災記事は②と③しか扱っていません。
でも、地震は
あなたが家にいるときに来るとは限りません。
私が身をもって知ったのが、そこでした。
この記事では、①と②——「持ち歩くもの」と
「持ち出すもの」をご紹介します。
③の家の備蓄については、在宅避難の備蓄リスト|水・食料・トイレは何日分?にまとめました。
そして——全部を今日そろえる必要はありません。
まずは4つからで十分です。
最低限そろえたい防災グッズ10選【優先順位つき】
まず、これだけは、というものを10個。
右の列は、実際に被災してみて私が感じたことです。
| 順位 | 防災グッズ | 主な用途 | 私が実際に感じたこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 飲料水 | 脱水予防と飲用 | あの日、コンビニは人で溢れて入れませんでした。家にあるかどうかが、すべて |
| 2 | 携帯トイレ | 断水時の排せつ | 熊本では11市町・約10万8,000戸が断水。食料より先に困ります |
| 3 | ライト・乾電池 | 夜間の安全確保 | 停電しなくても、夜の移動には要ります |
| 4 | 非常食 | 停電・物流停止への備え | 買いに行けない日が、お店に物がない日が普通に来ます |
| 5 | 蓄電池・モバイルバッテリー | 連絡と情報収集 | 家族と連絡がつかない時間は、本当に長い |
| 6 | 救急・衛生用品 | けがや感染症の対策 | 借りられないものは、自分で持つしかありません |
| 7 | ラジオ | 通信障害時の情報収集 | スマホが頼れない前提で |
| 8 | 現金・身分証明書 | 決済や本人確認 | 停電するとカードも電子マネーも使えません |
| 9 | 暑さ・寒さ対策 | 体温低下と熱中症の予防 | 私のときは35度の猛暑。夏の備えも要ります |
| 10 | 軍手・ホイッスル | 安全確保と救助要請 | 軽いので、入れておいて損はありません |
1位の「飲料水」から始めるなら
長期保存できるタイプなら、入れ替えの手間がぐっと減ります。
私は普段のミネラルウォーターを買い足しながら回していますが、置き場所を決めて動かしたくない方には、保存水のほうが楽だと思います。
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なぜトイレが2番目なのか
多くのランキングでは、水の次が「非常食」です。
でも私は、携帯トイレを2番目に置きました。
理由は、実際にそうだったからです。
今回の地震では、熊本県内の11市町で約10万8,000戸が断水しました。
すべて解消したのは、地震から1か月後の8月28日です。ひと月、水が出なかった地域があるということです。
食べ物は、少しなら我慢できます。
でもトイレは、我慢できません。
私自身、地震の日は外にいて、帰宅するまでトイレを我慢することになりました。渋滞で車が動かない中、
これがいちばんつらかったです。
そして自宅の水道が止まった方は、もっと深刻です。
迷ったら、携帯トイレ用品を先に買ってください。
持ち出し袋にも、家の備蓄にも要ります。
使用済みの袋をそのまま置いておくことになるので、凝固剤と防臭袋がセットになったタイプが扱いやすいです。
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① 外出先で被災したときの備え【いちばん抜けやすいところ】
ここが、多くの防災記事に書かれていない部分です。
そして私が、いちばん痛感したところでもあります。
持ち出し袋は、家にいなければ使えない
当たり前のことなのですが、実際に経験するまで気づきませんでした。
私の非常用持ち出し袋は、玄関にありました。
完璧に準備されていました。
でも地震が起きたとき、私はそこにいませんでした。
備えは「家にいるときに地震が来る」
前提で作られていたのです。
平日の夕方。
仕事や買い物で外にいる人は、たくさんいます。
むしろ、家にいる時間のほうが短いかもしれません。
いつものカバンに入れておきたいもの
大げさなものは要りません。実際に助かったのは、こんなものでした。
- 折りたためるサブバッグ(これが本当に役立ちました。両手が空くかどうかで、歩きやすさがまるで違います)
- モバイルバッテリーと充電ケーブル
- 小さなライト(スマホのライトは電池を食います)
- 少しの現金(小銭と千円札)
- 常備薬を1日分
- 飲み物
これだけなら、ポーチひとつに入ります。
車がある方は「ガソリン半分ルール」を
これは持ち物ではなく、習慣の話です。
地震のあと、私はガソリンを入れようとしました。
でも、スタンドに並ぶ列に入ることすらできませんでした。
翌日以降、行列はもっと長くなりました。
残りが半分になったら入れる。
これを決めておくだけで、
あの夜の選択肢がまったく変わります。
今日から始められて、お金もかかりません。
連絡手段は「複数」用意しておく
私はあの日、まずLINE電話をかけました。
繋がりませんでした。
娘が近くで一人で働いていることが分かっていたので、いてもたってもいられず、歩いて向かいました。
連絡がつかない数十分は、本当に長いです。
- 災害用伝言ダイヤル(171)の使い方を、一度試しておく
- 各社の災害用伝言板を確認しておく
- 「連絡がつかなかったら、どこに集まるか」を家族で決めておく
これは5分で終わります。
今日できることの中で、
いちばん効果が大きいかもしれません。
② 避難するときに持ち出すもの
こちらは、家から避難所などへ移動するときのものです。
リュックの大きさと重さの目安
避難時のバッグは、両手が空くリュックが基本です。
手すりをつかむ、子どもの手を引く、落下物を避ける——どれも両手が要ります。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 容量 | 成人でおおむね15〜30リットル |
| 重さ | 体重の10〜15%以内(長く歩くなら10%、短時間なら15%まで) |
| 上限の目安 | 男性15kg・女性10kg程度 |
ただしこの数字は「上限」です。高齢の方や子どもは、もっと軽くしてください。
足りない分は、家族で分担するのが現実的です。
そして——一度、実際に背負って歩いてみてください。
数字だけ見ていると、たいてい重すぎます。
持ち出し袋の中身リスト
- 飲料水と、そのまま食べられる非常食
- 携帯トイレとトイレットペーパー
- 懐中電灯またはヘッドライト、予備の電池
- モバイルバッテリーと充電ケーブル
- マスク、ウェットティッシュ、消毒用品
- 常備薬、ばんそうこう、生理用品
- 軍手、ホイッスル、アルミブランケット
- 現金、身分証明書のコピー、緊急連絡先のメモ
- 雨具、タオル、下着の替え
- 携帯ラジオと予備電池
医療事務15年の私が、特にお伝えしたいこと
医療の受付で15年働いてきた立場から、
これだけは書かせてください。
お薬手帳の情報を、必ず持ち出せるようにしておいてください。
災害時、かかりつけ以外の医療機関や救護所を受診することになる場合があります。
そのとき、「何の薬を、どれだけ飲んでいるか」が分からないと、医師も薬剤師も判断ができません。
ご本人が説明できない状態のこともあります。
- お薬手帳のコピー、またはスマホで撮った写真
- 薬の名前と量を書いたメモ
- 健康保険証のコピー、または写真
紙とスマホ、両方あると安心です。
停電でスマホが使えないことも、紙が濡れることも、どちらもあり得ます。
持病のある方は、処方薬の予備について、
主治医や薬剤師に一度ご相談ください。
「災害用に少し多めに」が可能かどうかは、
薬の種類によって違います。
貴重品や個人情報は、防水の袋に入れておくと安心です。
まずはこの順番で【段階別チェックリスト】
全部を今日そろえる必要はありません。
| 段階 | そろえるもの | ねらい |
|---|---|---|
| 第1段階 | 水・携帯トイレ・ライト・非常食 | 命と衛生を守る |
| 第2段階 | モバイルバッテリー・ラジオ・救急用品・衛生用品 | 情報と健康を守る |
| 第3段階 | カセットコンロ・生活用水・季節の用品 | 家で過ごせる日数を延ばす |
| 第4段階 | 乳幼児用品・高齢者用品・ペット用品 | 家族の事情に合わせる |
そして第1段階と同時に、今日できることが3つあります。お金はかかりません。
- いつものカバンに、たたんだサブバッグを一枚入れる
- ガソリンは半分で入れる、と決める
- 家族と「連絡がつかなかったらどうするか」を一度だけ話す(5分で済みます)
私はこの3つを、あの日より前にやっておけばよかったと思いました。
大事なお断り
- これは私ひとりの体験をもとにした記事です。地域・建物・家族構成によって、必要な備えはまったく違います。
- 「これさえあれば安心」というものはありません。この記事のリストも、完璧ではありません。
- 備えの内容は、お住まいの自治体が出している情報がいちばん確実です。必ずそちらもご確認ください。
- 商品の価格・仕様・在庫は変わります。購入前に公式ページでご確認ください。
【公式情報】
- 気象庁(地震情報・今後の見通し)
- 総務省消防庁(防災マニュアル)
- 内閣府 防災情報のページ
- 首相官邸 災害に対するご家庭での備え
- お住まいの市町村のホームページ(避難所・ハザードマップ・給水所)
まとめ|まずは「持ち歩くもの」から
防災グッズは、3つに分けて考えると選びやすくなります。
- ① いつも持っておくもの(外出先で被災したとき)
- ② 持ち出すもの(避難するとき)
- ③ 備蓄するもの(家で過ごすとき)
多くの記事は②と③しか扱っていません。でも私は、
①がなくて困りました。
最初にそろえるのは、
水・携帯トイレ・ライト・非常食の4つ。
そして今日、お金をかけずにできることが3つあります。
備えていても、想定と違う形で来ることがあります。
私がそうでした。
それでも、備えていなかったら、もっと困っていたと思います。
③の家の備蓄については、続きの記事にまとめました。
➡ 在宅避難の備蓄リスト|水・食料・トイレは何日分?
ならば….どうか、みなさまが無事でありますように。


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